知っておきたい、親子に快適な抱っこの基本



子育て中はとかく「抱っこ」の機会が多いもの。だからこそ、心がけたいのは正しい姿勢です。
特に生後間もない赤ちゃんやママに負担をかけない抱っこの姿勢は、初めて子育てをするファミリーは知っておくと安心。親子に快適な抱っこの基本を、整形外科医の先生が教えてくれました。

「新生児の脚はM字型に開きます。これはお腹の中にいる時の丸い姿勢と同じ。3カ月頃までは無理に脚を伸ばさず、自然に脚を広げ、膝が曲がった状態の抱っこを。後天的な股関節脱臼の予防にもつながります」。そう語るのは『おおぎや整形外科』院長の扇谷浩文先生。後天的な股関節脱臼の発生はまれで(1000人に1~3人の割合)治療法も確立されていますが、正しい抱っこと言われる「コアラ抱っこ」を覚えておけば、より安心といえます。
「コアラ抱っこは、赤ちゃんをママと向かい合わせにし、ママの腰骨やお腹にまたがらせるように抱き上げ、お尻を手で支える抱き方です」(扇谷先生)。上半身は赤ちゃん自身がママの胸にしがみつけるように密着させ、頭部をしっかりと支えるのがコツです。

また子育て中の親はなにかと腰を痛めがち。先生は「赤ちゃんを抱き上げる時は、低い姿勢で一度抱き、膝で立ち上がるのを習慣づけるといいでしょう。負担をかけないよう中腰を控えて、背筋を伸ばすことが大切です」とアドバイスします。
妊娠・出産で変化した骨盤がもとに戻り、安定するのには3~6週間、長くて3カ月くらいかかるといわれています。また赤ちゃんの首すわりや、股関節の発育に気をつけるのもおよそ3カ月間。
この時期は赤ちゃんの発育に心を配りながら、ママ自身の体をいたわるも忘れずにいたいですね。
パパも一緒に家族みんなのケアが大事なようです。分からない時は、一人で悩まず医師や専門家に相談を。



INTERVIEW 扇谷 浩文 先生
整形外科医。『おおぎや整形外科』院長。股関節治療を専門とし、股関節鏡や超音波検査を用いた治療に定評がある。特に小児の先天性股関節脱臼の治療を長きにわたって第一線で取り組んでおり、小児整形外科のプロフェッショナルを求めて遠方から訪れる患者も少なくない。